海外ビジネスへの参入は莫大な資金が必要なため、資金繰りに無理が生じて諦めてしまうこともあります。特に中小企業では、資金力の面で海外進出を難しいと考える会社も多いでしょう。

しかし、そういった資金面で不安を抱える中小企業を中心として利用できる補助金・助成金制度があります。海外進出を目指す企業向けに、無利子、低金利、返済の必要なしなどの有利な条件で利用できる制度です。

フェーズごとに利用できる制度を紹介します。

計画・ブランディング戦略のための補助金・助成金制度

計画段階から使えて、ブランディング戦略やスタートアップのタイミングで活用しやすい補助金・助成金制度があります。海外進出を目指すためには準備も重要なので、こうした制度を活用して、資金不足を補い、海外ビジネスへの確固とした足掛かりを作っていきましょう。

JAPAN ブランド育成支援事業

中小企業庁で実施している事業で、海外の販路開拓への戦略策定支援がメインです。支援対象は商工会や商工会議所、組合、NPO法人、中小企業者4社以上の連携体など。平成31年は2月18日に公募を開始していました。

補助率は戦略策定支援で3分の2(補助上限は200万円)、ブランド確立支援で1~2年目は3分の2、3 年目は2分の1(補助上限は2千万円)です。

外国出願補助金(中小企業等海外出願・侵害対策支援事業費補助金)

特許庁で実施している補助金制度です。受付はジェトロ・都道府県中小企業支援センター等を通じて行います。中小企業の外国出願促進のための補助金で、海外進出を計画している中小企業の出願費用の一部を助成するものです。ジェトロと都道府県中小企業支援センター等では公募期間が違います。(ジェトロでは平成31年6月24日~7月29日。)

補助率は費用の2分の1、補助上限は1企業当たり300万円となります。特許出願1件の上限は150万円、実用新案・意匠・商標出願は60万円です。補助対象になる費用は、出願料や国内・現地代理人費用、翻訳費用などです。

普及・実証・ビジネス化事業(中小企業支援型)

国際協力機構(JICA)で実施している制度です。途上国の課題解決に貢献できるビジネスの事業化を目指す中小企業からの提案を公募し、事業計画案策定を支援します。補助上限は1件当たり1億円、大規模・高度な製品の実証を行う場合には1.5億円になります。公募は年2回程度です。

技術協力活用型・新興国市場開拓事業費補助金(社会課題解決型国際共同開発事業)

通称:飛びだせ Japan!
アイ・シー・ネットで公募している事業で、南アジア・アフリカなどの新興国の課題解決のためのビジネスプランが対象です。現地の大学・研究機関・NGO・企業等と共同で製品やサービスの開発や実証・評価をする費用の一部を補助します。補助率は3分の2、補助上限は3千万円です。

参考サイト
中小企業庁「中小企業海外展開支援施策集

海外ビジネスの発展のための補助金・助成金・ローン


海外ビジネス成功のためには、準備・計画段階だけでなく発展させていくための資金も必要です。次の段階へと進むために活用できる補助金・助成金・ローンなどもさまざまな機関で実施しています。以下に記したもののほかにも、各地方自治体や財団法人などの支援サービスもあります。

中堅・中小企業向け融資

国際協力銀行(JBIC)で行っている融資で、開発途上国へ進出する中小企業に対して日本の金融機関と協調融資の下で長期融資します。企業規模は資本金10億円未満、または従業員300名以下が対象です。

参考サイト
国際協力銀行「中堅・中小企業分野

海外展開・事業再編資金

日本政策金融公庫による融資で、海外展開や海外事業の再編を必要としている企業へ運転資金や設備資金を融資します。限度額は7200万円(うち運転資金4800万円)です。

参考サイト
日本政策金融公庫「海外展開・事業再編資金

海外見本市・展示会出展支援(ジャパン・パビリオン)

日本貿易振興機構(JETRO)の行う海外の見本市への出展支援制度です。ジェトロのジャパンブースに出展することで、出店に関わる負担やコストの軽減ができます。

参考サイト
日本貿易振興機構「展示会・商談会への出展支援

海外ビジネスへの出資・融資のサポート制度

海外ビジネスへの直接出資や融資以外でも、資金を調達するためのサポートがあります。

海外現地法人の資金調達のための信用保証(スタンドバイクレジット)

商工組合中央金庫(商工中金)で行っている制度で、海外現地法人が現地金融機関からの融資を受けやすくするようサポートする制度です。商工中金が信用保証することで、海外での現地資金調達がスムーズになります。

特定信用状関連保証制度

信用保証協会の行う、資金調達をサポートする制度です。国内金融機関に対して国内の親会社が負担する債務を信用保証協会が債務保証し、信用力を高めます。

ファンド出資事業

中小企業基盤整備機構(中小機構)が行っているファンド出資事業です。中小企業に対する投資事業を行う投資ファンドに出資して、中小企業への資金供給と経営支援を促進します。

まとめ

海外ビジネスをスタートし展開していくためには、莫大な資金が必要です。そのため、資金の乏しい企業は、さまざまな機関で実施している補助金や助成金制度を積極的に取り入れることをおすすめします。

毎年の公募期間や支援の内容、条件等は変わる可能性もあるため、気になる情報は早めに確認しておくことが必要です。

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hawaiiwater

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