海外進出を考える際に、最初に見積もっておきたいのが進出に伴うコストです。多額の資金が必要となるため、事前に最低限考えられる必要な項目だけでもチェックしておきましょう。

海外進出費用は多岐に渡る

海外でビジネスをスタートさせる、海外に工場を建てるなどするためには、まずは資金が必要となります。海外の場合には国内ではかからないはずの費用まで発生することがあります。

そのためまずはどんなものにコストがかかるのか、詳しく知っていくことが大切です。

予め想定が必要なものとしては、海外進出の準備にかかる資金と、事業が始まってからかかる必要経費、海外ならではのビザやライセンスなどがあります。また、弁護士、会計士、通訳やコンサル費用なども必要となるでしょう。

情報収集や専門家からのアドバイスなど、必要な部分にはしっかりとコストをかけることも大切です。情報不足や準備不足は大切な事業の成否を分ける場合があります。

自己資金で不十分な場合には、外部の補助金や助成金、融資も検討しましょう。

マーケット調査費用

海外進出をするには、まずは調査・計画を行うことになります。マーケットの調査を元に、自社のビジネスやサービス、商品などが現地でも通用するか、ビジネスチャンスはあるか、調べることが大切です。

国内での消費縮小を受けて海外へ目を向けたとしても、海外でうまくシェアを伸ばせなければ無駄足となってしまいます。そのため事前に競合や現地のニーズ、商習慣などを徹底的に調査しなければいけません。

マーケット調査にかかるコストは、調査方法によって異なります。一般的なコンサルタント会社などに本格的な調査依頼した場合には、コンサルティング費用として100万円以上かかる場合もありますが、もし簡易的な調査を直接現地の人に依頼できれば、10分の1以下で済むこともあります。

海外の調査を安く抑えるには、海外進出に関連するコミュニティやプラットフォームを活用するのも有効な手段です。

海外法人登記費用


海外進出を考える際には、その国・地域に会社を設立して、経営する直接投資が魅力的に見えるものです。実際に多くの企業が海外に会社を設立して、経営することで新たな販路を開拓し、その国の成長力や市場の大きさというメリットにあやかっています。

ところが、直接投資のためには、会社を設立する、人を雇うといったコストだけでなく、会社を登記するための費用もかかります。

法人登記は、国内外に関わらず必要なもので、当然日本でも登記費用はかかります。しかし、国によっては現地企業よりも外国企業の方が登記費用がかかることもあるため、詳しく調べておくことが必要です。

また、法人の種類によってもかかる費用は異なります。国・地域によっては、外資の会社を受け入れていない場合もあるため、事前にその点も確認し、直接投資が可能かどうかを確認するとともに、費用についても調べるという段階を踏む流れにしておくと安心です。

労働ビザ発行・その他ライセンス費用

海外で会社を設立する場合には、現地に派遣する日本人社員の手続きについても考えておく必要があります。日本企業が海外進出し、日本から社員を派遣する場合には労働ビザの発行を行わなければいけません。

当然、ビザの発行には費用がかかるため、そのビザ取得費用も見積もっておくことも必要となるでしょう。社員のビザ取得手続きを代行業者などに依頼する際には、代行費用も掛かります。また、ビザ取得に数か月以上かかる場合もあるので注意が必要です。

各国によって必要書類なども違っているため、診断書や証明書取得費用がかかることもあります。また、タイのように外国人を採用する割合が決まっている国もあるので、注意が必要です。

業務や職種によっては、その他ライセンス費用がかかるものもあります。

オフィス賃貸費用・現地人件費

海外進出において、初期費用として掛かる金額が大きいため、そうしたものは資金計画の中にしっかりと組み込んでおくことが必要となります。

オフィス・工場・テナント・店舗など、賃貸したり購入したりといったコストは、国内外に関わらず、経費の大きな割合を占めるものです。賃貸の場合には、ランニングコストとして賃貸料金が発生します。

土地や建物を購入、建設した場合にも、改修費用など、長期的に考えておく必要があります。国・地域によっては、土地の所有が規制されているケースもあります。

現地の人件費については、新興国を目指す際には日本国内よりも安く抑えることを期待しているものです。ところが、近年では各国で教育水準も上がり、人件費も高騰していることがあります。

十分にその国の変化を見極めながら、人件費を検討することが必要です。

運送費用

原材料の調達や加工品、完成品の輸送など、運送費用も海外進出では考えなければいけません。現地での原材料の調達では、現地の鉄道などを使い、さらに国内外への輸送には船舶や航空機などを使います。

また商品を日本から現地に運ぶための輸送も必要です。こうした運送費用は、原材料や商品を生産、もしくは流通させるために必ずかかるコストとなります。

輸送量によっては数十万円以上かかることもあります。道路や鉄道などの設備が整っていない場合には、その整備にもコストをかけることになる場合もあります。また、通関に時間がかかる場合は、保管料についても留意が必要です。

事前調査と合わせて、実際に運用が始まった際のコストを見積もっておきたいものです。

会計士・弁護士・通訳費用

会計士や弁護士、通訳といった専門家に支払うコストも必要となります。とくに海外進出では、海外の法律や手続きに詳しい専門家を依頼することになるため、人材探しにもコストがかかることもあります。

通訳は現地企業との商談などにも必要となるため、早い段階から必要性が高くなります。現地のパートナー企業やコーディネーターと合わせて探しておきたいものです。

またコンサルティング会社は、初期段階から調査など多くのことを代行してもらえるため便利ですが、そうした場合は海外進出計画段階からずっとかかり続けるものです。

まとめ

以上のように、様々な費用が発生するため、これらを念頭に置いた資金計画を綿密に立てることが必要になります。一部の費用はリスクから会社を守るために必要なものとなり、利益を直接的に生まないものですが、想定外の損失を防ぐためには避けては通れないものでもあります。

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