「日本・台湾」企業の協業事例と具体的な進出ノウハウ | 【東京都主催】海外進出支援プラットフォーム「X-HUB TOKYO」

「日本・台湾」企業の協業事例と具体的な進出ノウハウ

vol.29

2020.03.16

親日かつ地理的にも近い台湾は、GEDI「グローバル起業家精神指数」において、香港に次ぐアジア2位のイノベーションエコシステムを構築し、近年はスタートアップに関する規制緩和や海外からの人材誘致などを強化しています。

今回はそんな台湾の最前線で活躍するアクセラレーションプログラム運営団体であるGarage+に加え、選りすぐりの在台スタートアップ3社を招き、台湾のイノベーションエコシステムや日台企業の協業可能性をご講演いただいた。


台湾のイノベーションエコシステム概観
(Garage+)

〈講演者〉
Epoch Foundation (Garage+): Josephine Chao

日本と同様にグローバルサプライチェーンプレーヤーの一員である台湾は、研究開発能力を強みに世界経済フォーラムのランキングで、そのイノベーション能力が世界第4位と評価されています。

起業家の約半数が修士や博士号を有しているため、技術系や科学系のスタートアップ企業が多く、主にコンピューティングやヘルスケア、AI、IoT、半導体関連の分野に集中しています。また、ビジネスモデルはBtoBが30%を超えています。

エポック財団は、NPOとして産業の発展を容易化するという役目を担っており、これまで教育、ベンチャー企業の支援、協業の三つの分野に注力してきました。教育分野では、EpochSchoolという教育プログラムとして、起業家に必要な教育を大学生向けに行っています。卒業生は既に世界中に3000人以上おり、彼らが立ち上げたベンチャー企業は60社以上あります。

ベンチャー支援として、2008年からGarage+というインキュベータープログラムを開始しました。この活動は政府から台湾で1位のインキュベーターとして選ばれました。台湾にはインキュベーターが密集していて、インキュベーター、コワーキングスペースや政府が支援するプロジェクトも数多くあります。Garage+は国際的なベンチャー企業にも門戸を開いていて、これまでの4年間で約70カ国から1450社ほどのベンチャー企業から応募がありました。

最後に協業についてですが、MITを始めとした他国の大学機関や企業とも連携をしています。

日本と台湾は文化的にも地理的にも近いので100年にわたり連携してきました。日本と台湾の協業によりイノベーションクラスターをアジアにつくり上げられると確信しています。


日本の大企業との協業に関する
台湾スタートアップのプレゼンテーション
(Ideabus Technology社)

〈講演者〉
Ideabus Technology: Kalin Chen

IdeabusTechnologyは2007年に成立された技術者や設計者を中心に構成されている会社で、ビジネス市場は台湾、香港、日本、シンガポール、ドイツです。2016年にはドイツイノベーション賞と台湾のイノベーション賞を受賞しました。

2017年にリハビリ現場で働く理学療法士との共同開発でLTPA(Leisure-Time Physical Active:空いている時間に体を動かしたり、脳を活性化したりすること)というリハビリ機器を作りました。現在のユーザーグループは80カ所以上で、台湾、香港、日本に加えて今後シンガポールにも展開予定です。

業務提携をしている日本企業株式会社サイは、リハビリとアミューズメントの機械を製造販売している会社で、当初はリハビリ用のゲームを台湾で販売して欲しいというお話をいただきました。一方でIdeabusはサイに日本の代理店になっていただきたかったので、両者の目的は一致し、業務提携の土台ができました。台湾の市場ではIoT製品に需要があるため、台湾で売るためにサイの商品にIoT機能をつけて販売しました。日本で海外製品は信頼されにくいため、サイに群馬大学保健学研究科リハビリテーション学の先生を紹介していただき、リハビリゲームの共同研究をしています。

その後、サイに日本の代理店も紹介いただきました。シンガポールから弊社の代理店になりたいというお話もいただいており、これから東南アジア諸国のビジネスをより拡大する予定です。


日本とのオンライン・オフライン協業に関する台湾スタートアップのプレゼンテーション
(Maktar社)

〈講演者〉
Maktar: Mactaris Chen

Maktarには二つの人気商品があります。一つは挿すだけでiPhone、iPadの容量不足が解消できるPiconizerという商品で、台湾のクラウドファンディングサイトで短期間に200万ドルの支援金額を達成しました。二つ目は充電中に自動バックアップができる、Qubiiという商品で台湾、日本、香港で20万個以上を売り上げた人気商品です。

台湾では弊社の全製品はAppleのMFi認証を受けているため、オンラインショップに加えてAppleストアでも取扱っているほか、コンビニでも販売しています。

日本への進出は、ODM(Original Design Manufacturing)からはじめました。BtoCの展開は台湾での成功体験をもとに日本のクラウドファンディングを始めました。今後の展望は、ODM以外にもオンラインとオフランによるユーザーへの直接販売事業を予定しております。将来的にオンライン事業は自社で行い、オフライン事業は全て代理店を通して行う構想です。今後さらなる日本市場での成長を目指すために、マーケティングやサービス、ソフトウェアでのパートナーも募集しています。


日本発スタートアップの
台湾におけるビジネスの実践
(Uprithm社)

〈講演者〉
Uprithm: Miki Uchida

私たちの事業は日本の中小企業やスタートアップの人材不足の解消に注力しています。海外にたくさんいる仕事がないエンジニアと、日本企業との架け橋になれないかと思ったことが事業の始まりです。中小企業が海外展開をしながら人材を補強し、会社内部の生産性を高めるサポートをしています。ビジネスモデルとしては、まずインドと台湾の二カ国をスタート地点として、日本の中小企業とつなぎたいと考えています。

台湾市場の環境は起業家精神に富んでいて、オープンマインドなので日本のスタートアップ企業はビジネスがしやすいです。台湾は地理的にも文化的にも日本から一番近い外国といわれていて、東南アジアのゲートウェイにもなっていますので日本の起業家としては、進出先にここを選ばない理由がありません。まずは台湾でしっかり海外ビジネスを組み立てて、それから次のマーケットに行くことは戦略的と言えます。

Uprithmでは今後もより多くの企業をサポートするために取り組んでいきます。人材不足にお悩みのかたは是非ご相談ください。